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リード
「鳥は“気分”で鳴いているだけではない」。本書は、シジュウカラなどの小鳥が単語のような鳴き声を使い、組み合わせてメッセージを伝えるという最前線の研究を、物語のように読みやすく綴った一冊です。中学受験の理科(生物分野)でよく扱われる行動・適応・生態の要点とつながりが深く、さらに研究者のリアルな生活・思考に触れられるのが最大の魅力。受験生・保護者ともに「科学の読み物」として強くおすすめします。
この本が「中学受験に強い」3つの理由
1) 生物の頻出テーマとドンピシャに重なる
- 動物の行動:警戒・採餌・子育てなどの場面で、鳴き声がどのような意味と機能を持つか。
- 適応と進化:環境に対する行動戦略がどのように有利に働くか。
- 生態系の相互作用:天敵や仲間との関係、群れでのコミュニケーション。
- 観察と実験:仮説→検証(再現性・対照条件)のプロセスが具体的。
読後は「鳥の声=ただのさえずり」から「情報としての鳴き声」へ、世界の見え方が一段深まります。
2) 国語×理科の“横断学習”ができる
- 国語の読解(説明的文章・要旨・構成)と、理科の科学的思考(仮説・実験・データ解釈)を同時に鍛えられる。
- グラフ・図・実験手順の読み取りなど、記述力と論理性を養うのに最適。
3) 読みやすい構成で“科学の臨場感”を体験
- フィールドワークの臨場感、試行錯誤、失敗からの学びが物語として面白い。
- 章構成が明快で、短時間でも読み進めやすい。理科が苦手でも挫折しにくい。
話題性:教科書・テレビでも注目
国語教科書(光村図書・中一)の文章や、自然科学の人気番組で紹介されるなど、今まさに時事性のあるテーマです。最新の研究トピックとして学校現場とも接点があり、面接・小論文・志望理由の材料にもなります。
研究者のリアルが見える:科学者の生活と仕事
本書は、研究の“成果”だけでなく、そこに至る生活と習慣を丁寧に描きます。受験生がイメージしにくい「理系の研究者の毎日」が具体的に伝わる構成です。
- フィールドワーク:季節・時間帯ごとの観察、記録の取り方、チームでの役割分担。
- 実験デザイン:仮説の立て方、対照群の設定、バイアスを避ける工夫。
- データ解析:音声の可視化・統計検定・再現性の確保。
- 学会・論文:英語での発表と査読、研究倫理。
- メンタルスキル:失敗の扱い方、継続力、観察眼の鍛え方。
理系の進路を考え始めた中高生にとって、将来像を具体化するうえで抜群の導入書です。
筆者の実感
私自身、高校時代に研究者の生活や考え方を十分に知らないまま大学へ進みました。今振り返ると、入学前にこうした本に出会えていれば、研究の世界をより具体的にイメージでき、学び方も変わっていたはずです。
「研究って何をどう考え、どう進めるのか」――本書はその解像度を一気に上げてくれると感じています。
こんな読み方がおすすめ
- 親子で分担読み:章ごとに要約→相互に説明する。
- 理科ノート化:気づきを「仮説/方法/結果/考察」でメモ。
- 模試・過去問と接続:動物の行動・適応の設問をピックアップして、本文の具体例を根拠に説明練習。
- 音声・図版の活用:巻末・紙面の補助資料(音声QRや図)を使い、**“観察→仮説→検証”**の流れを体感。
まとめ
- 生物分野(行動・適応・生態・実験法)に直結し、中学受験対策として実効性が高い。
- 教科書・テレビで話題のトピックで、社会的関心との接点がある。
- 研究者のリアルが伝わり、進路選択のイメージづくりに最適。
理科が得意でも苦手でも、「科学の見え方が変わる」一冊。 受験勉強の合間に、ぜひ手に取ってみてください。
書誌情報/購入メモ
- 書名:『僕には鳥の言葉がわかる』
- 著者:鈴木 俊貴
- 出版社:小学館
- 体裁:単行本
- 目安読了時間:2〜3時間
※本記事は、受験学習と将来の進路選択の双方に役立つ観点から作成しています。塾・学校での教材選定、読書感想文の題材にも向いています。
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