1. イントロダクション
- EAN、UPC、ITF、JANコードは製品識別のためのバーコードシステムで、SAP品目マスタに登録することができます。
- この記事では、各バーコードの概要、SAPでの登録方法、関連するテーブルと項目名についてわかりやすく説明します。
2. EAN、UPC、ITF、JANコードの概要
以下の表で各コードの概要をまとめます。
コード種類 | 説明 |
---|---|
EAN (European Article Number) | ヨーロッパを中心に使用される国際標準のバーコードシステム。13桁のEAN-13や8桁のEAN-8があります。 |
UPC (Universal Product Code) | 主に北米で使用される12桁のバーコードシステム。 |
ITF (Interleaved Two of Five) | 物流や在庫管理で使用される、14桁のバーコードで、段ボール箱やケース単位での管理に適しています。 |
JAN (Japanese Article Number) | 日本で使用されるバーコードシステムで、EANと互換性があります。8桁のJAN-8や13桁のJAN-13があります。 |
3. SAPにおけるバーコードの登録方法
SAPでは、品目マスタでバーコードを登録し、販売や物流のプロセスで活用します。バーコードの管理には、MEAN
テーブルが重要な役割を果たします。
4. 関連するSAPテーブルとフィールド
SAPでのバーコード情報の登録に関するテーブルとフィールドについて、以下の表にまとめます。
テーブル名 | 説明 | 主なフィールド | フィールド説明 |
---|---|---|---|
MEAN | 品目の追加識別情報(バーコード情報)を管理するテーブル | EAN11 , NUMTP | バーコード番号、バーコードの種類(EAN, UPC, ITFなど) |
MARA | 品目マスタの基本データを管理するテーブル | EAN11 | 主バーコードとしてのEANコード |
MVKE | 販売データを管理するテーブル | EAN11 | 販売条件に基づくバーコード情報 |
5. MEANテーブルの詳細説明
MEAN
テーブル:- 品目のバーコード情報を管理する主要なテーブルです。
EAN11
フィールドには、実際のバーコード番号(最大14桁)が登録されます。これは、EANコードやUPCコード、ITFコードなどを格納するためのフィールドです。NUMTP
フィールドには、バーコードの種類を示す数値(コードタイプ)が登録されます。たとえば、1はEAN、2はUPC、3はITFなど、バーコードの種類に応じた番号を使用します。
6. 具体的な登録例と活用シナリオ
- EANコードの登録例
- 品目マスタを開き、
MEAN
テーブルにアクセスして、EAN11
フィールドに13桁のEAN-13コードを入力します。 NUMTP
フィールドに「1」(EAN)を設定して、バーコードの種類を指定します。
- 品目マスタを開き、
- UPCコードの登録例
- 北米向けの製品に対して、
EAN11
フィールドに12桁のUPCコードを登録し、NUMTP
フィールドに「2」(UPC)を設定します。
- 北米向けの製品に対して、
- ITFコードの活用例
- 物流で使用する段ボール箱の識別用に、
MEAN
テーブルに14桁のITFコードを登録し、NUMTP
に「3」(ITF)を設定します。
- 物流で使用する段ボール箱の識別用に、
7. 登録時のベストプラクティス
- コードタイプの正しい設定
NUMTP
フィールドでバーコードの種類を適切に設定し、使用するコードがEAN、UPC、ITFのどれかを明確に区別します。- 複数のバーコードを登録する場合、異なる
NUMTP
設定を使用してバーコードの種類を区別します。
MEAN
テーブルを活用した複数バーコード管理- 一つの品目に対して複数のバーコードを登録する際は、
MEAN
テーブルを活用し、販売、物流、在庫管理のそれぞれの用途に応じたバーコードを登録します。
- 一つの品目に対して複数のバーコードを登録する際は、
8. 実際の登録手順
- 品目マスタを開く (
MM01
,MM02
)。 - 追加識別情報としてバーコードを登録 (
MEAN
テーブルに情報が追加されます)。 - バーコードの番号を
EAN11
フィールドに入力し、NUMTP
でコードタイプを設定。 - 必要に応じて、販売や物流のデータにもバーコードを反映 (
MVKE
テーブルなどを使用)。
9. まとめ
- EAN、UPC、ITF、JANコードは、SAPの品目管理において重要な要素です。正確にバーコードを登録することで、販売や物流プロセスが効率化されます。
MEAN
テーブルを活用し、EAN11
フィールドでバーコード番号を管理し、NUMTP
フィールドでバーコードの種類を指定することで、適切なバーコード管理が可能です。
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